王子さまは、草の上につっぷして泣きました。
「ぼく、いつか、日の入りを四十三度も見たっけ」
「だって……かなしいときって、入り日がすきになるものだろ……」
「一日に四十三度も入り日をながめるなんて、
あんたは、ずいぶんかなしかったんだね?」
しかし、王子さまは、なんともいいませんでした。
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「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ」
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「水は、心にもいいものかもしれないな……」
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「砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ……」
(内藤濯訳/岩波書店「星の王子さま」より抜粋)
星の王子さま、好きです。
初めて読んだのは小4のとき。
そのときは「ふ〜ん? へんなおはなし」という感想(…)
その次は15歳くらいのときだったと思います。
そのときにはとっても感動しました。
「いいっ!!」と思って、箱入りの愛蔵版を買い直しました。
その後も何度か読み返しては、襟を正しています。
洋書のアニバーサリーエディションも所有してるのですが、これに収録されているラフスケッチが最高です。
テグジュペリの絵は、巧いというのではないけれど、とても、いいんです。
すごく、いいんです。
なんともいえず、『来る』んです。
だから大好きなんです*
「星の王子さま」には素敵な言葉や切ない言葉がたくさんありますね。
読むたびに自分が透き通っていくような、かなしいようなせつないような気持ちになります。
かんじんなことは目に見えないけれど、きっと素直で自然な自分でいれば、感じることができると思うのです(照//
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